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子どものインフルエンザワクチンは2種類ある!特徴や違いを解説

インフルエンザが流行する冬に備えて、子どものワクチン接種を検討している方もいるでしょう。

2023年に、子どもを対象とした新しいインフルエンザワクチンとして「経鼻弱毒生インフルエンザワクチン」が加わりました。

この記事では、新しいワクチンと従来のワクチンについて、接種方法や対象年齢、メリットやデメリットなど、それぞれのワクチンの違いを解説していきます。

新しいワクチン「経鼻弱毒生インフルエンザワクチン」とは?

現在日本では、2種類のインフルエンザワクチンが承認されています。1つ目は以前から使用されている不活化ワクチンの「不活化インフルエンザHAワクチン」。2つ目は2023年に新しく承認された生ワクチンの「経鼻弱毒生インフルエンザワクチン」です。
不活化ワクチンとは、ウイルスや細菌から感染症を引き起こす毒性を失くし、その一部をワクチンの材料として作ったものです。ワクチン接種そのものが原因でインフルエンザを発病することはありません。

生ワクチンとは、生きているウイルスや細菌の毒性を弱めてワクチンにしたものです。ウイルスや細菌が体内で増殖するため、感染症の軽い症状が出ることがあります。生ワクチンは、免疫がつきやすく、なくなりにくいという特性があります。
海外の調査によると、不活化インフルエンザHAワクチンと経鼻弱毒生インフルエンザワクチンにおいて、明らかな効果の違いはないといわれています。

2つのインフルエンザワクチンの接種方法は?

不活化インフルエンザHAワクチンは皮下への注射で接種します。一方、経鼻弱毒生インフルエンザワクチンは、ミスト状の薬液を両方の鼻の中に吹き付けるという接種方法です。注射ではないため、接種部位の腫れや赤みも出ない点は、経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの大きなメリットといえるでしょう。
注意点として、経鼻弱毒生インフルエンザワクチン接種を受けた場合、最長で3〜4週間、鼻水にワクチンウイルスが含まれ、周囲の人へウイルスがうつる可能性があります。もし近くに重度の免疫不全者がいる場合や、乳児に感染するリスクのある授乳婦は、不活化インフルエンザHAワクチンを選択することが推奨されています。

2つのインフルエンザワクチンの対象年齢と接種回数は?

2つのインフルエンザワクチンの対象年齢と接種回数は以下の通りです。

不活化インフルエンザHAワクチン 経鼻弱毒生インフルエンザワクチン
・13歳以上:1回

・6か月以上13歳未満:2回

 ※2〜4週間の間隔を空けて接種

2歳以上19歳未満:1回

6か月未満の乳児はワクチンから免疫を作る力が弱いため、不活化インフルエンザHAワクチンは対象外です。しかし、妊娠中に母親がワクチン接種をすることで、その免疫が乳児へ移行することが期待できます。また、6か月以上13歳未満ではなぜ2回目の接種が必要かというと、子どもは今まで一度もインフルエンザに感染したことがない場合や、似たタイプのインフルエンザに感染したことがない場合があるためです。子どもが今まで経験のない新しいウイルスの免疫をつけるためには1回だけよりも2回の方が強い免疫ができます。

経鼻弱毒生インフルエンザワクチンは、安全性の観点から2歳未満は対象外となっています。

インフルエンザワクチンに副反応はあるの?

インフルエンザワクチンはどちらも副反応がありますが、それぞれ内容が異なります。不活化インフルエンザHAワクチンで1番多いものは、注射部位の赤み、腫れ、痛みなどで、10〜20%の人にみられます。その他の副反応は、発熱、頭痛、寒気、だるさなどです。いずれも、通常は2〜3日以内でよくなります。まれに、アナフィラキシー(重いアレルギー反応)やギランバレー症候群(両手・足の力の入りにくさなどを症状とする末梢神経の病気)という重い副反応もあります。

経鼻弱毒生インフルエンザワクチンでは、鼻詰まりや鼻水が最も多く、約60%の人にみられる副反応です。他には、喉の痛み、咳、頭痛、発熱、下痢、腹痛、だるさ、疲労、筋肉痛などもあります。これらも、通常は2〜3日以内で軽減します。
重い副反応は、ショック(血液の循環がうまくいかず生命の危険がある状態)、アナフィラキシー(蕁麻疹や呼吸困難などの症状が出現する重いアレルギー反応)などです。また注意点として、接種後にインフルエンザの検査をした場合、陽性を示すことがあります。

インフルエンザワクチンが接種できない人はいるの?

インフルエンザワクチンでは、両方のワクチンに共通して接種できない人、それぞれのワクチンによって接種できない人がいます。

接種ができない人 注意が必要な人
共通 ・明らかに発熱している人

・重篤な急性疾患にかかっている人

・接種予定のワクチンによってアナフィラキシーを起こしたことがある人

・心臓・血管・腎臓・肝臓・血液に持病がある人

・発育に障害がある人

・これまでの予防接種で接種後 2 日以内に発熱や全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を認めた人

・過去にけいれんの既往がある人

・過去に免疫不全の診断がなされている人

・先天性免疫不全症の病気をもっている近親者がいる人 

・卵アレルギーの人

不活化インフルエンザHAワクチン ・間質性肺炎・気管支喘息の呼吸器系の病気がある人
経鼻弱毒生インフルエンザワクチン ・明らかに免疫機能に異常がある人

・妊娠中の人

・副腎皮質ホルモン剤、免疫抑制剤を使用している人

・ゼラチン成分に対してアレルギーのある人

・重度の喘息の人、または喘息の症状がある人

インフルエンザワクチンを理解し、インフルエンザを予防しよう

2つのインフルエンザワクチンは、人により選ぶポイントが異なります。お子さんやご家庭の状況に合わせてインフルエンザワクチンを選択しましょう。
インフルエンザワクチン接種は、症状を出にくくしたり、肺炎や脳症などの重症化を予防したりする効果があります。感染しても重症化を防ぐために、予防接種を受けることが大切です。

著者:ふくよ まゆみ

看護師

参考:

厚生労働省 小児に対するインフルエンザワクチンについて

国立成育医療研究センター ワクチンと予防接種のおはなし

上尾市 生ワクチンと不活化ワクチンの違いを教えてください

日本小児科学会 経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方~医療機関の皆様へ~

厚生労働省 令和6年度インフルエンザQ&A

日本小児科学会 経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方~医療機関の皆様へ~

日本小児科学会 日本小児科学会の「知っておきたいわくちん情報」インフルエンザワクチン

世田谷区 子どもインフルエンザ予防接種の費用助成

第一三共株式会社 経鼻弱毒生インフルエンザワクチン フルミスト点鼻液 添付文書

日本ワクチン学会 2024-25 期の季節性インフルエンザワクチンの接種に関する日本ワクチン学会の見解

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