看護師に疲れた人へ。看護師から他職種に転職して知った世界

今から10年前に、看護師をやめました。

急変や緊急搬送に対応しながら、

毎日なにもないことを祈り、

患者さんや他スタッフとの関わりに気を使い、

ミスの許されない環境で、

交代勤務を最小人数でこなす日々。

たった3年、それでも毎日必死に頑張ってきましたが、終わりのない辛い毎日に疲れ切っていました。

私が看護師になった理由

母が看護師だったこと

手に職をつけるよう幼い頃から言い聞かされたこと

女性でも一生食うに困ることのない給料を稼げること

親が離婚し、下に兄弟がいたこと

これらの状況から、看護師になるために迷わず、高校は衛生看護科に行きました。

そして就職できましたが、自分に向いていないと悟りました。

歯医者で出会った漫画が転機に

ある日、虫歯の治療のために訪れた近所の歯医者の待合で、ある漫画に出会いました。

それが「Paradise kiss (パラダイス・キス)」でした。

内容は、服飾専門学校を舞台にした、デザイナー志望の学生と女子高生の恋物語ですが、服飾のキラキラした世界にたまらなく心惹かれました。

アトリエ、トルソー、パターン、生地、ビーズ…

自分の思い描く服を一から作り上げるその世界は、大好きな手芸を昇華した、自分が行ってみたい、挑戦したい世界でした。

漫画に登場する職種の中で、特に気になったのがパタンナーでした。

デザイン画を元に、型紙を作り上げ、縫製指示書などを作成する、平面を立体にする仕事です。

そこから、どうやったらパタンナーになれるかを調べ、服飾専門学校に通うことを決意しました。

病院を辞めるのには一悶着ありましたが、なんとか辞めることができました。



パタンナーになって知った別の世界

服飾専門学校の2年間は、それまでの人生で一番充実していました。

看護師のパートをしながら専門学校に通い、毎日課題に追われ、泣きながら作品を作っていたこともありました。

でも、病棟看護師をしていた頃に比べれば問題ありません。

親友と呼べる人にも出会え、パタンナーになる夢を追いかける毎日は、あの漫画のキラキラした世界そのものでした。

賞を受賞することもでき、最高の2年間を過ごすことができました。

そして、無事にパタンナーとして就職しました。

でも、パタンナーになって知った世界は、全然キラキラしていませんでした。

ものづくりは楽しいし、夜勤もなく、人の命に関わることもない。

でも、納期はあるし、他のパタンナーや他職種との連携が必須、すべき業務は多岐に渡り、ミスがあれば製造ラインが止まり、その責任を思うと計り知れない重圧を常に背負っているようでした。

とにかく納期に間に合わせるために、毎日カレンダーと睨み合い、同時並行する品番のスケジュールを管理、ボタン1個の発注の遅れでスケジュールが崩れる恐れもあり、展示会の前は部署全体が殺気立っていました。

そして、年収が看護師の2/3以下になったことで、節約節約の毎日でした。

結局、自分に向いていると思った仕事でも、楽しさよりもしんどさのほうが上回っていました。



転機は結婚と妊娠

そんな毎日が続くなか、現夫と出会い、結婚し、引っ越し、妊娠、出産と2〜3年で生活が一変しました。

2人で頑張っていましたが、育休復帰してからのワンオペ育児、両実家支援なし、通勤往復2時間の生活に完全にキャパオーバー。

さらに夫の転職が重なり、このままではしんどいだけで、誰も幸せじゃない!と、働き方を変えることにしました。

そこで選んだのが、当時周知されつつあった、クラウドソーシングを利用した在宅ワークでした。

子どもを育てながら家で仕事ができ、勤務時間や時間帯も自由。

さらに、看護師の知識と経験を生かせば、通常の単価よりも高い報酬であることがわかり、これしかない!と思いました。

そこから3年ほどで、最高月収約10万を稼ぐことができ、現在0歳児を育てながら月4万円は稼げるようになりました。

まとめ

受注先の企業の方とのメールのやりとりやちょっとしたビジネスマナー的なことはパタンナー時代に培えましたし、医療知識は看護師時代に培ったものが生きました。

どちらをなくしても、今の自分はなかったでしょう。

結局、どの職種も一長一短ありますが、その時の自分に一番必要なものを吟味し、その条件に一番合う状態に持っていくのがベストだと思います。

看護師時代は、自立できるお金と経験を積むこと。

パタンナー時代は、ものづくりに没頭し、自己実現を果たすこと。

看護師ライターの現在は、子どもを優先して効率よくお金を稼ぐこと。

必要なものは、ライフイベントや自分や家族の状態によってどんどん変わっていきます。

もし、今の看護師の仕事が自分に合っていないと感じるなら、転職したり、他職種を経験したり、学校に行き直すのも1つです。

看護師になったから、それを一生続けないといけないなんてことはありません。

もしかしたら、「逃げ」なんて言われるかもしれませんが、違います。

その先に道はいくらでもあるので、一度看護師から離れてみるのもありです。

となりの芝生は青いかもしれませんが、実際に行ってみたらどうなるか確かめてみることをおすすめします。

少なくとも私は、他職種を経験できて、結婚も出産もできた今の人生でよかったと思います。



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